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さくらのVPSスケールアップによるWordPressサーバー負荷低減&レスポンス向上計画 【検証編】

当サイト(vonlog.com)がリニューアルしてから3カ月が経過しました。まだ月間PVが500あるかどうかの弱小サイトのため、サーバー負荷を気にするようなレベルではないのですが、ブログを運用しているさくらのVPSをスケールアップするとWordPressサーバーのレスポンスがどの程度改善するのか検証してみたいと思います。

本記事ではVPSのスケールアップ前後でパフォーマンスがどのように変わったのか紹介しています。

前回までの記事

下記の記事で以下のことを紹介していました。

  • ぼんぼん家ののネットワーク構成詳細
  • 契約中のさくらVPSプラン
  • スケールアップして性能検証する理由
合わせて読みたい

本記事ではこのブログ(vonlog.com)を運用しているさくらVPSのメモリ512MBプランを1GBプランへスケールアップして、性能が改善したのか検証しています。

スケールアップ (512MB ⇒ 1GBプラン)後の性能比較

では早速スケールアップの効果を確認してみましょう。

スケールアップは上記の512MBプランから1Gプランへの変更です。

VPSを停止後、スケールアップのボタンをポチッと押すと料金の支払い後すぐにプラン変更が可能です。所要時間約5分。

スケールアップ後はメモリ容量が2倍(1GB)に増え、CPUのコア数も倍の2コアとなります。

スワップメモリの変化

スケールアップ前はスワップメモリが約400MB使われており、常時スワップイン・アウトが発生していました。

しかし、下記の通りスケールアップ後はスワップメモリの使用量が半分になり、スワップファイルへの常時アクセスも止まりました。やはりメモリ不足が原因でしたね。

[スケールアップ後]

 command
$ free -m
              total        used        free      shared  buff/cache   available
Mem:            976         578          86          52         311         191
Swap:          4095         198        3897
 
$ vmstat
procs -----------memory---------- ---swap-- -----io---- -system-- ------cpu-----
 r  b   swpd   free   buff  cache   si   so    bi    bo   in   cs us sy id wa st
 0  0 203264  87244  39576 279624    0    0     2     6   33   18  0  0 100  0  0
 

 

[スケールアップ前]

 command
$ free -m
              total        used        free      shared  buff/cache   available
Mem:            473         314          27          25         131         115
Swap:          4095         413        3682
 
$ vmstat
procs -----------memory---------- ---swap-- -----io---- -system-- ------cpu-----
 r  b   swpd   free   buff  cache   si   so    bi    bo   in   cs us sy id wa st
 0  0 423544  26188   7420 127172   18   17    60    31   17   20  1  0 99  0  0
 

VPSの負荷状況の変化

続いてさくらVPSのコントロールパネルから確認できるサーバーの負荷状況を見てみます。

スケールアップ後

特にDISK I/O負荷がスケールアップ後に大幅に改善しています。

スケールアップ後はDISK IO負荷のピークが1週間のレンジで見ても最大80KB/s、平常時は1桁KB/sとなっています。

スケールアップ前は同じく1週間レンジで見るとピークが1.6MB/s、平常時は50~80KB/sだったため明らかに違いが出ています。

やはり、メモリを増やしたことでスワップファイルへの読み書きが止まったことが大きく影響していますね。

スケールアップ前

Page Speed Insightsの変化

サイトの描画速度を評価する際によく使用されるPage Speed Insightsの結果も確認してみましょう。

スコアアップに色々改善の余地がある点は今回は無視して、純粋にスケールアップ前と後を比較した結果が下記となります。上がPC、下がモバイルの結果です。

PC測定結果
モバイル測定結果

どちらも全体的にスピードが上がっている様子が見て取れます。

特に画像の読み出し部分であるとか、WordPressの描画処理の部分のスピードが上がっています。こちらはDISK I/O負荷が下がった影響もあるとは思いますが、CPUのコア数が倍になっている影響のほうが支配的なのかもしれません。

まとめ

さくらVPSを上位のプランへスケールアップするとサーバーやWordPressの性能がどの程度変わるのか検証してみました。

VPSのメモリ不足が原因でDISK I/O負荷が高い状態になっている場合は、プラン変更でメモリ容量を増やすと大幅に改善可能です。

また性能高いVPSプランへ移行すると、それだけでPage Speed Insightsのスコアを上げることが可能です。VPSの性能に不満がある場合は上位プランへの移行も検討してみてはいかがでしょうか。

いずれにしても、

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